2018年4月から義務化されるホームインスペクションの注意点住宅診断について

宅地建物取引業法が改正されることになりました。

2018年4月から中古住宅の取引をする際には不動産取引時の重要事項説明の際にその建物がホームインスペクションを受けた履歴があるかを確認しなければならなくなりました。
ホームインスペクションを行うこと自体が義務化されるわけではありません。

重要事項説明の際には注目されるポイントとなってくるので、中古住宅を売却する際にはホームインスペクションの有無が重視されてくることが考えられます。

家のインスペクション業務は一定の講習を修了した建築士などが担うことになります。

中古住宅を売却する際には建築士事務所などに事前に依頼することが必要となります。

新築住宅は現行の建築基準法に基づいて建設されているので、信頼して取引をすることができます。

住宅性能評価などを利用している分譲住宅なども増えているので、新築の建物に関しては購入者は信頼して取引をすることができます。

一方、中古住宅の場合には、建築当時の法規に基づいて建設されているので、現行法と比較すると現行の建物と比べて性能が不十分なものなどもあります。

また、経年劣化によって、いろいろな部位に損傷や腐朽が発生していることも考えられます。

中古の家をしっかりと調査して建物全体の状況を明確にしておくことによって、その家の性能が明瞭となるでしょう。

中古の家を購入することを考えている人も、インスペクションの結果を参考にして納得できる取引をすることができるようになることが期待されます。

また、調査によって、未然に不具合個所や隠れている劣化部分などが明確になるので、売買契約後に大きなトラブルが発生することを未然に防ぐことができます。

ホームインスペクションで行われる住宅診断の内容は、主に目視による現況調査が中心となります。

見える範囲で床下や屋根裏などを除いて状況を判断することになるので、建築に関しての知識が必要とされる業務となっています。

壁の中などの見えない部分については、必要に応じて破壊検査をすることもありますが、基本的には他の見える部位の状況から予測判断することになるので、正確な診断結果を導き出すには経験が必要となるでしょう。

依頼する相手を選ぶ際には、信頼できそうな建築士事務所を探して頼むと、客観的にも説明できる調査結果を受け取ることができることが期待できます。

不動産業者に仲介取引をお願いする場合、ホームインスペクションが未実施な場合、不動産業者が調査を実施する建築士を紹介してくれることもあります。

信頼できる不動産会社が紹介してくれる業者であれば、信頼してお願いしても良いと考える人も多いです。

調査を依頼して報酬を支払うのは中古住宅を売却する自分自身となるので、しっかりと信頼出来る建築士か見極めることが重要であり、注意すべき点といえます。

調査個所は基礎や土台、床組み、雨漏りの防止に関する箇所などとなり、調査報告書を受け取ることになります。

詳細な内容について不明な場合には、しっかりと理解できるまで専門家に対して説明を求めることが大切です。

ホームインスペクションの結果を信頼して中古住宅を購入した相手に対して、売主として責任を取ることもあります。

調査の内容については自分自身でも理解をしておくことも注意すべき点となります。

中古住宅を売却する際にホームインスペクションの結果を提示することで、お互いに納得した形で取引をすることができます。

調査を行うことによるデメリットについてもしっかりと考えておくことが重要です。

築年数がかなり古い住宅の場合、経年劣化がかなり進行していることもあり、調査結果があまり良くないこともあります。

ひどい調査結果を提示してしまうと、買主側が購入をためらってしまうこともあるでしょう。

中古として売却するためには、ある程度補修が必要となることもわかってしまうので、余計な費用が掛かってしまうこともあるでしょう。

建物の価値が明確になってしまうため、売却する際には想定してた値段よりも値下げをしなければならなくなることもあるので注意が必要です。

また、建築士に調査を依頼してみてもらうことになるので、売主側の費用負担も大きくなってしまいます。

ホームインスペクションを実施しても、買主側が結果を信頼してくれないことも注意すべき点として挙げることができます。

調査結果については、明瞭でしっかりとした説明が記載されていることや写真がたくさん添付されているものであれば、信頼度も高くなることでしょう。

インスペクションを実施しているときは、きちんと調査を行っているかどうかを立ち会って確認することが重要といえます。

いい加減な調査をする専門家は少ないとは考えられますが、自分でしっかりと調査の状況を確認しておくことで、結果に対して納得することができるようになります。

購入者側に説明を求められた際にも、ある程度は自分自身で住宅の現況について説明をすることができるようになるでしょう。